少年カワシュー・Vol36高校篇 ~軽い仲間~

少年カワシュー

そうゆうわけで僕らの企画、題して「卒アルで
素敵な出会いを見つけよう!」の第一弾は、カ
ワシューの出身中学となりました。
残念ながら10クラスくらいの大所帯、また、
在籍わずか1年ということもあり、他のクラスの
女子はもちろんのこと、同じクラスでも口をき
いたことのない人たちばかりだったので、今風
の言葉で言う”押し”はおらず、みんなに決めて
もらうしかありませんでした。
その結果、カワシュー以外の3人が満場一致で
選んだ人がいました。Kさんです。前述しまし
たが転校後、わずか1年で、言葉を交わした
ことがあるかないかの、存在です。
記憶に残っているのが、ポニーテールで、八重
歯がチャームポイント。女子バレーボール部の
キャプテンで、スカートの裾が若干長めで、
中学生にしては大人びていて、カワシューにし
ては眩しすぎて、オーラがあった人でした。
ひとことでは言えないのですが、スナックの
ママのような色気を持っていて、肝っ玉が据わ
っている感じでした。また、どこの高校に行っ
たかも知りませんでした。
結果を受けて、
カワシュー「俺は、ほとんど口きいたこともな
いし、『友たちが会いたがっている』なんて言
ったって、自信がないよ」というと、
花見川のO君「『友だちが会いたがっている』
じゃなくって、オマエが会いたいってって言っ
た方がいいと思う。でも、大丈夫、大丈夫、
心配ないって、俺らが何とかするって。ついで
に友達も連れてきて、って伝えてよ」
と、いつもの通り、軽いノリが身上の彼らしい
言葉で、どうも胡散臭い。すると、みんなも
「そうそう、大丈夫、ダメ元なんだからさ、恥
のかき捨て、根性試し、でいいんじゃない?」
って、もっと軽くて、恥は誰が背負うんだよ?
と、相変わらず、優柔不断で、流れに逆らえな
いカワシューは当惑しつつも、納得せざるを得
ない状況でありました。