景色と曲が、ジャスト、シンクロ。

カワシューのひとりごと

ヤマザキ製パンのトラックは、配送の為、バイ
トの浪人中のカワシューを乗せて、国道297
号を勝浦に向かっていました。
ドライバさん「バイトさんよ。」
と、運転中ですが、シフトレバーを一瞬離した
ドライバさんの左ひじが、カワシューの右肩を
ツンツンすることで、ウトウトしていたカワシ
ューは、はっと!目を覚ましました。
運転手席に目を移すと、ドライバさんが、顎を
ピクピクと1,2回。フロントガラスを見ろと。
カワシュー「あっ!すみません(ウトウトしち
ゃって)」と、目を覚ますと、フロントガラス
には、オレンジ色の朝焼けの大多喜の街を見下
ろす、大パノラマが広がっていました。
南房総には高い山はありませんが、千葉から
勝浦に向かうためには小高い丘陵を越えて、
外房に行く必要がありました。
そんな、頂上の”朝焼けシアター”に、シンクロ
するように、ラジオから流れていた曲、「夜明
けの仲間たち」と言う曲です。
「いすゞ歌うヘッドライト〜コックピットのあ
なたへ〜」というTBSラジオの番組の”エン
ディング”の曲です。
エンディングの時刻は午前5時前、夏休みだっ
たので、夜明けはその時間だったのです。
ヒット曲ではないけれど、自分にとって忘れら
れない曲ってありますよね。
「夜明けの仲間たち」も、その中のひとつです。
ドライバさんは、おしゃべりな人ではなかった
のですが、
「こんな一瞬があるから、今日も何とかやって
いけそうな気がする」と言っているかのようで
した。
夜明けの仲間たち 麻生しおり (youtube.com)