1976年(昭和51年)4月。カワシューは
晴れて、千葉東高校に通うことになりました。
場所は当時、国鉄・西千葉駅、千葉駅の1つ手
前の駅でした。西千葉は千葉大学を中心に、カ
ワシューが通うことになった千葉東高校、千葉
商業高校、千葉経済済高校、と1つの大学と3
つの高校からなる学芸地区でした。
千葉大生はともかく、始業時間前の駅は3つの
高校の生徒が、ごったがえするカオスな状況で
した。それぞれの高校のカラーはあったのでし
ょうが、カワシューが通う高校の男子の髪型は
基本的には七三分けか、前髪を下ろし真ん中で
無造作に分ける、若い頃の森田健作風の人が多
かったのですが、校則が比較的緩かったせいも
あり、若い頃の武田鉄矢のような超長髪がいた
り、当時、一世を風靡した、ブルース・リーの
ように、頭頂部が逆立ち、襟足が長い人、と言
う人がいると思えばこれまた流行りのリーゼン
ト風がいたりと、バラエティーに富んでいまし
た。
特に、武田鉄矢風の先輩は、肩まである超長髪
を風になびかせ、背中にケースに入ったギター
を背負い、麻袋のような巾着袋をブランブラン
させながら、前を歩いていました。
それを見て、「大丈夫か?僕の進学先って」と
不安に思ったものです。
一方、カワシューと言うと、髪型は割と長めで
したが、カラーが入った詰襟のホックを閉めて、
皮の学生カバン、ローファーでビシっとまでは
いきませんが、それなりの出で立ちでした。