少年カワシュー・vol.11/札幌篇 ~登校のルーチン~

少年カワシュー
My beautiful picture

アイキャッチ画像は、1975年(昭和50年)2月第26回
札幌雪祭りに行った時のものです。
(本文内容より後のものとなります)

札幌での少年カワシューの交友範囲はいくつかに分かれ
ていました。
一つは、登校をともにする仲間。学校までは徒歩で
20分ぐらいあり、一番遠い、カワシューが2人の友達
を誘いながら登校するという朝のルーチン。
これは、小学校からスライドで中学校に上がってきた顔
見知りの子がが多い中、カワシューが、地の利が悪い
転校生でもあるので、吹雪の日などは心細いこともあろ
うかと、なるべく、誘い合って登校するようにとの、
”アケミ先生”の配慮でした。このアケミ先生の心遣いに
は、感謝しています。
2人とも「斎藤君」だったので下の名前で呼んでいまし
た。最初に寄るのは「アキラ君」んち。
朝は低血圧なのか、機嫌が悪く、出てくるのに時間が
かかっていました。そんなアキラ君と一緒に訪れる2件
目は「ヒデオ君」んち。ヒデオ君は、まだ小学生みたい
な少年で抜けるような白い肌で、ほっぺに毛細血管が浮
き出ているので、ホッペが赤く目がぱっちりの美少年。
中性的でフェミニンな小柄な子でした。
例えていうなら、”ミミ萩原”のようなかわいらしい子で
した。体が大きなアキラ君と、ほとんど無言でヒデオ君
んちに向かいます。ヒデオ君んちは、大きな犬を飼って
いて、毎朝の顔見りの僕らが行っても、この世の終わり
とばかり吠えまくり、収拾ががつきませんでした。
そんな、犬が吠えまくる中、ニヤニヤしながらヒデオ君
が出てくると、決まってアキラ君が、ヒデオ君に
「ヒデゥオ!なんして、毎朝吠えるんだべさ、バカ犬
が、吠えないように言っとけ」と朝の挨拶。
ある意味、安定の一日の始まりなのでした。