少年カワシュー・vol.3/富山篇 ~blackカワシュー~

少年カワシュー

少年カワシューは1学期の終わり、夏休みに入ろうとす
る前に「富山新聞」にデカデカと掲載されました。自分
の通知表と照合するため、クラスメイトの通知表を見に
行っています。何やってんでしょうね・・・。
当時は、コピーなどない時代でしたから、おじいちゃん
は新聞をたくさん買ってきて、親戚に配るなどしていま
したけど、はさみで新聞を切り抜く際に、手を切って大
けがをし、大騒ぎになりました。そんな時にも少年カワ
シューは、おじいちゃんのけがを気遣うどころか、「せ
っかく僕が、新聞に載って注目の人になってんのに、大
けがなんかして『(注目を)全部持っていって』まったく
使えねえ爺さんだ」って思っていました。
「ブラック少年カワシュー」の存在を実感しました。
血まみれの新聞はどうしたのでしょう?

そんな少年カワシューは学校生活が”楽しくて楽しくて
しょうがありませんでした。
家の目と鼻の先にある学校には、走ったりスキップした
り、歌ったり、大騒ぎして、無駄なエネルギーを費やし
通っていました。たびたび「うるさい!」と4歳上の姉
に一括され、たしなめられていました。
子供って、結構無駄な動きをするもんです。例えば両親
と外出する際に、走って先に行って、また両親のもとに
戻って来る、それを繰り返す。無駄な動きです。そんな
ことを思うと”シニア・カワシュー”は、いかに無駄な動
きをなくして、体力の消耗を防ぎ、今日一日を過ごそう
としているか、を思えば、雲泥の差です。時の流れを感
じる一コマです。