薄暗い、古びたパブの片隅。二人の男が隣り合って座っ
ている。二人とも眉間に皺を寄せバーボンをひとくち、
続けさまに、もうひとくち。
ひげを蓄えた方の男が、何やら若い方の男に
髭「・・・というわけだが、乗るか?」
若「まさか、白昼堂々と銀行を襲撃する?」
髭は、人差し指で、口を押え、大きな声を出すな、とば
かりに、バーボンをまたひとくち
髭「その、まさかだ」
予想もしなかった展開が来た、という感じの一言です。
「そのまさかだ」は、会話の流れで相手が
「まさか〜なんてことはないよね?」と尋ねたときに
「その“まさか”が本当なんだよ」
という意味で使う、ドラマチックな返し方です。
「まさにそのとおり」「予想外だろうが、そうなんだ」
というニュアンスが含まれます。
職場や家庭では使いません。
上司「”まさか”仕事辞めるとか言わないよね?」
部下「突然のことで驚かれたと思いますが、その通り
なんです」と丁寧に説明します。
また、妻が夫に金銭の返済を求めた時
妻「まさか全部競艇ですっちゃったんじゃないでしょう
ね。」
夫「そのまさかだ」
妻「んも~偉そうに!何が、”そのまさか”よ!」
と、そんな言い方したら、夫は妻に”しばき”まわされ
るに決まっています。
もっとも、カワシューは博才はないので、そのような使
い方はしないのですが、使途不明金は多々あります。
「そのまさかだ」は、いい展開にしろ、悪い展開にしろ
言い方として、偉そうで上から目線と言えます。
なので、用法、用量を守り正しく使わなければいけませ
ん。

