体育館もない大学で体育の授業って何やるんだ?と思ってい
ましたが、そこは、ロケーションを生かした「フィールドア
スレチック」的な内容で、山ん中を走り回るタイムレースも
ありましたが、ユニークだったのが「フィールドアーチェリ
ー」でした。
いくつかのグループに別れ、随所にある的に矢をいって点数
を競うと言う内容でしたが先生からはスコア表の付け方の説
明はあったもののルール等、安全上の注意事項などは無いよ
うな状態でした。
いくつかのグループが時間差で出発すると言う、ゴルフのコ
ースを回るようなイメージでした。ですから、前のグループ
がモタモタすると、後続のグループがつかえてしまうことも
ありました。
ある日、それが原因で事故が起こりました。
前のグループがモタモタしているなか、後続がプレーを始め
て、矢を射ったため、前のグループの女子生徒の、お尻に矢
が当たってしまったのです。幸いふくよか以上のお尻の弾力
で、ボヨヨ~ンと、矢は跳ね返され、けがにはならなかった
のですが、山中に悲鳴が響き、おおごとになり、すぐに授業
は打ち切りということになりました。
その後、生徒が集められ、先生から
「今日、ひとり尻に矢が刺さって(刺さっていない)けがを
した。(ケガもしてない)毎年、一人はけが人が出るんだ。
だからぁ~、始める前に、あれほど前の組と、後ろの組に声
を掛けて全員いないのを確かめて、行けと言ったのに、聞い
てねぇ奴がいたんで、こんなことになったんだ」
と熱く語っていたのですが、注意も何もなく始めたので生徒
同志
「なんか、聞いていたか?」
「いや、なんも聞いてねえ」とごそごそと、どっちらけ。
まぁ、もっとも、一人一人が気を付けるのが前提なのですが
熱く語る先生、続けて
「もし、矢に”毒”でも塗ってあったらどうすんだよ!死ん
じゃうかんな!ばか野郎!」
とまたまた、意味不明。支離滅裂な体育の先生。あんたが安
全管理義務を怠ったから、こんなことになったんだろうよ、
と失笑こぼれる体育の授業でした。
少年カワシュー・Vol47 ~フィールドアーチェリーには気をつけろ~
