魚肉ソーセージ

カワシューのひとりごと

子供のころからの”好物”です。
おやつ代わりに、オレンジ色のビニールを剥が
してそのまま食べていました。当時から両端に
金属のリングがあり、その留め具で止まってい
るビニールの内側に少しだけ、魚肉ソーセージ
がこびりついている状態なので、本体にかぶり
つく前に、それを口につけ、歯でこそげ落とす
ことから始めていました。

もちろん、夕食の1品としても、ご馳走でした。
我家では、魚肉ソーセージを斜め薄切りにした
ものと、千切りよりもやや幅があるキャベツの
ざく切りを炒めたものに、ウスターソースで味
付けしたものがおかずとして食卓に上がってい
ました。キャベツのシャキシャキ感と、魚肉ソ
ーセージのプニプニの食感が対照的で、仕上げ
にかけまわすウスターソースの香ばしさが、
食欲をそそりました。

そんな、魚肉ソーセージは、一時期、畜肉系の
「赤いウィンナー」に押され気味になり、青年
カワシューの意識からも遠ざかってしまいます。
しかし、それから数十年。
中年カワシューは、ある日、スーパーの売場で
魚肉ソーセージと再会するのです。
6本入りの袋には、EPA DHA カルシウ
ムおまけに塩分30%オフの文字が。

子供の頃は、合成着色料、合成甘味料、合成糊
量防腐剤など、食品添加物のかたまりだったと、
聞いていますが、お腹周りや、健康診断の数値
が気になる年代となった、中年カワシューの前
に現れたのは、健康志向、高タンパク・低カロ
リー・低脂肪のうたい文句を引っ提げ、ヘルシ
ー成分を身にまとった、かつての盟友、魚肉ソ
ーセージだったのです。

こんな、ヘルシーな相棒は、酒の肴にも最適で
す。飲んでいる傍らで、やれ
「今夜はこれでおしまいだよ」
とアルコールに関して小言が多いカミさんに
「ぎょにそー、とウーロン茶割だよ。ヘルシー
な飲み方してるんだから、もう1杯でしょうよ」
という、姑息ないいわけで、抵抗を試みました
が、
「いいから、いいから、なに、ごちゃごちゃ言
ってるの」
と墓穴を掘ってしまった、ジジイ・カワシュー
でした。

いずれにしても、ヘルシーで、常温保存も可能な
優等生。魚肉ソーセージ、お勧めです。