Yes!カワシュー・Vol9 ~いったん、CMを挟みます~

Yes!カワシュー

「一旦CMを挟みます」と、白熱する討論をぶった切る
ひとことを言ってみたくって、しょうがありません。
報道番組はよく見ます。いい歳しているので、時事情報く
らいは、せめて人並みに知っておきたいという気持ちもあ
ります。
与野党議員や政治や経済アナリスト、政治や経済のデスク
と呼ばれる人々を招き、その時の焦点となるテーマにそっ
て、番組が進んでいきます。

一方、ホスト側は、メインキャスターと、日替わりのサブ
キャスターの女性、局のベテラン解説者という構成です。

キャ「・・・・与党の過半数割れと言う結果となりました
が、その辺はどう見ていますか?(与党議員)さん」

与議「ま、そうですね、政権与党として民意に寄り添うこ
とができなかったことは、ひとえに責任政党として
の力不足を痛感しています」

序盤には、そんな、ありきたりのやり取りが続きますが、
中盤以降、だんだん、ヒートアップしてきて、発言者がし
ゃべっているのに、かぶせる様に野党議員が、
「いやいや、それは、ありえませんよ、だって、選挙前に
総理は、はっきり言ったじゃないですか?これ、嘘つきと
しか、言いようがありませんよ」的な喧嘩を吹っ掛ける。

そこで、クルーダウンの必殺技、CM。
割と区切りのいい場合、サブキャスターが柔らかな口調で
サブ「それでは、この話題につきましては、CMを挟んで
それぞれのお立場で、お話しいただくことになります」
と理想の”間合い”。

一方、CMが迫っているのに、ああだ、こうだと熱くなり
”巻き”が入る展開の場合

最初は
キャ「はい、はい、なるほど」と、最初は紳士的ですが、
そのうちに
キャ「うん、うん、なるほど、なるほど」
と、少々、早口でイラつき
キャ「はい、(と頷き)それでは、一旦CMを挟みます」
と、手を挙げてキューのような身振りを加えます。

心の中では
『ふざけんなよ!好き勝手にしゃべりやがって、アホ議員
がよ!ウチ(の番組)はさ、朝までやるわけじゃねぇんだ
からさ、少しは考えろつーの!、番組にはスポンサーがい
て”尺”ってもんがあんだから、テレビに出るんならよく
考えろっーの!』
と、思っているに違いありません。

カワシューは、キャスターのように番組を回せるわけでは
ないのですが、この力業で、無駄に熱量が高い論争をぶっ
た切り、”CMを挟む”という行為を、番組のMCとして
毅然とふるまってみたいと思っています。
憧れは「一旦CMを挟みます」その一言だけなんです。