アイドルの登竜門とされた、オーディション番組の審査員
1回やってみたいと思っていました。
なかでも欽ちゃんが司会をする、日曜日の昼頃に放送され
る「スター誕生」は楽しく視聴していました。
最終的には、観客席にいる、多くのレコード会社に人たち
が「この人だったら、金になる」と踏んだ挑戦者に、自社
名を記載したプラカードをあげて獲得に動くと言う建付け
でした。
そこで、プラカードが一つも上がらない場合もあり、会場
が寒々しい空気となり、挑戦者も居たたまれなくなる場面
もあり、欽ちゃんが
「あれれ・・どーしちゃったのかな?一生懸命、歌ったの
にね・・・また、挑戦しに来てよ、ありがとね」
と、明るく声をかけるので、それがかえって残念さ加減を
倍増させていました。
番組では毎回、挑戦者が歌い終わった後、肝心の審査員の
講評がありますが、結構、クセ強の先生方ゆえ、コメント
の場面も見どころでした。
欽「はい、ありがとね。一生懸命歌ったね、ちょっと、
先生に聞いてみようか、阿久先生、お願いします」
阿「いま、いくつだっけ?(16です)う~ん・・・
なんか、歌に気持ちが入っていないだよね、歌唱力
はゼロ点。歌はあきらめたほうがいいと思うよ」
と、無下にバッツサり。救いようがないコメントで、挑戦
者の女の子は半べそ状態。
欽「はい、厳しい先生のお話しだったけど、また、来てよ
折角、東京に来たんだから、なんか、おいしいもので
も食べて帰んなさいよ、ね」
とフォローにならず、番組の空気、最悪。
一方、だいたい、その後、対照的ににソフトな講評してい
たのが、都倉先生。
都「全体的に、あなたが持っている明るさが出てよかった
んじゃないかな、歌はこれからだよね。しっかり練習すれ
ば、輝いてくるんじゃないかな、これからに、期待して
また、待っています」
と、やんわりと、”お見送り”のコメント。
そのほかに、突然歌い始める、声楽家の松田敏江、中村泰
士、なども審査員でしたが、ヒール役の阿久悠が、辛辣な
コメントで番組の空気を悪くしたあとに、爽やかなルック
スで登場し、番組の空気をもとに戻そうとする、というこ
とを意識していた、救いの神、都倉俊一の役割をカワシュ
ーは演じて見たかったです。
「ペッパー警部」「あずさ2号」「ジョニィへの伝言」
「ひと夏の経験」「Lui-Lui」などの作曲をてがけた
都倉俊一氏、今は「文化庁長官」だそうです。